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令和4年度 公益財団法人静岡県私立幼稚園退職基金財団 事業報告

1 退職手当資金給付事業

 静岡県内の私立幼稚園に勤務する教職員が退職した場合に、その勤務する学校法人等が支給する退職金に充てるため、当該学校法人等の請求に基づき、退職月の翌々月に退職手当資金を給付した。

  退職手当資金給付額(千円) 退職者数(人)
退職日ベース※ 給付日ベース※ 退職日ベース 給付日ベース
令和2年度 554,977 549,659 374 366
令和3年度 526,229 577,572 373 386
令和4年度 821,669 498,106 434 368

※退職日ベースは正味財産増減計算書の金額、給付日ベースはキャッシュ・フロー計算書の金額、今期給付日ベースの値=今期退職日ベースの値+前期未払い分の値ー今期未払分の値

2 退職基金造成事業

 学校法人等から納付される負担金、県から交付される補助金及び保有資金の運用収益を原資として、退職手当資金を給付するとともに、将来の退職手当資金の給付に備えた基金の造成を行った。

(1)負担金の納付

 当財団の事業に加入する233園から、644,143千円(4月~翌年3月対象者分、対前年度比+24,541千円)の納付があった。

(2)県補助金の交付

 「私学振興ふじのくに大会」において、私立幼稚園に対する支援強化を要望する大会決議を採択するとともに、県当局及び県議会に対して、県補助金の拡充に向けた予算陳情を行った。
 この結果、令和4年度は前年度と同額の175,500千円を確保することができた。

(3)資金の運用管理

 「公益財団法人静岡県私立幼稚園退職基金財団資金運用規程」に基づき、資金の安全かつ有利な運用管理に努め、運用収益の確保を図った。

  • ア 基本財産
     元本3,000千円の安全性を最優先し、2年満期の定期預金による運用を継続した。
  • イ 特定資産
     年度末の退職者に対する退職手当資金の給付のために短期的に運用する資金については、給付に支障を来さないよう、特に流動性に配慮することとし、満期1年未満の定期預金による運用を行った。
     また、将来の退職手当資金の給付のために長期的に運用する資金については、国債、政府関係機関債、地方債、事業債、外国債等を活用し、元本の安全性を十分確保した上で、運用収益の最大化に努めた。
     以上の結果、特定資産評価損益を除いた総額で160,173千円(対前年度比+8,852千円)の運用収益を確保した。
(4)退職給付引当資産

 令和4年度は631,800千円の債券の償還に対して、新たに801,984千円の債券の購入を行ったことで、保有している債券の額面総額は、前年度より180,000千円増加した。一方で、年度末における債券の時価が下落したことにより、債券の額面の増加額を上回る評価損が発生したことから、退職給付引当資産は、前年度に比べて279,055千円減少した。

<令和4年度末退職給付引当資産> 8,514,335,394円
<令和3年度末退職給付引当資産> 8,793,390,793円
差 額  △279,055,399円

 なお、年金数理人の算定した令和4年度末における責任準備金は8,786,212千円となっており、退職給付引当資産の積立比率は96.9%となっている。


(5)退職給付責任準備金

 退職給付責任準備金は、私立幼稚園設置者に対する退職手当資金の給付に備え、年金数理人の算定した令和4年度末における責任準備金を基準に、退職給付引当資産の年度末残高を限度額として8,514,335千円を計上した。

3 公益法人としての事務・事業の執行

 当財団は、平成25年3月21日、県知事から公益財団法人として認定され、平成25年4月1日から「公益財団法人静岡県私立幼稚園退職基金財団」に移行し、令和4年度は10年目となる。
 評議員会、理事会、資金運用委員会、運営委員会等を開催し、適切な財団運営に努めるとともに、ホームページ等を活用し、公益法人として要請される情報公開を積極的に行った。
 また、全国私立幼稚園退職金団体協議会の総会・研修会等に参加し、他団体の情報収集に努めた。

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